「みんな一生懸命頑張っているのに思うように成果が上がらない」、また「この部下は全然頑張っていないから成果が上がらなくて当然だ」、「それでもチームとしての成果をあげたい」、どうすればいいんだろうと頭を抱えているリーダーは多いのではないでしょうか?
この課題に対する一般的な問題点を識学で考えてみたとき、本当の原因と解決するための行動が明確になるはずです。この記事を読んで問題の表面ではなく本質と解決のアクションを実践しましょう。
そのためにまずは一般的に原因だと言われていることから検証してみましょう。

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1.明確な目標の欠如
チームが何を達成すべきか、どの方向に進むべきかが明確でない場合、メンバーの努力が分散してしまい、成果が上がりにくくなり、目標が曖昧だとモチベーションも低下しがちということが原因だと一般的には言われます。
果たしてそうでしょうか?
目標を明確にしたが、部下が動かない。余計にモチベーションが下がっているといった経験はありませんか?
そうです。上司が明確に目標設定したと思っている目標は部下にとって明確ではないということです。
では目標が明確というのはどういうことでしょうか? その目標はいつまでに達成すべきでしょうか? また部下はその達成するイメージがあるでしょうか?
人は行きたいと思っていても行けないと思っている時点で行動が止まります。100階建てのビルを想像してください。ビルの屋上まで今から5分以内に来てくださいと指示を出しました。ただしそのビルは階層ごとに行けるエレベーターが別々です。どのエレベーターがどこにあってエスカレーターや階段、地図の場所がわからない人がその期限内に到達できるでしょうか?
答えは否です。迷っている間に5分を過ぎる、もしくは初めから5分以内で行くことをあきらめて無理ですとあきらめる、という状況が起きますよね。