「老人問題史観」が行き詰まり、地域福祉の時代が到来した時代背景もあり、運に恵まれた本書は10年間で10刷、合計で5万部が売れ、私の一番のベストセラーになった。その意味で小さな本ではあったが、たくさんの縁を生みだし、その後の研究を支える一書になった。
なかでも本書を学生時代に読んで、北大社会学研究室で「高齢化」の研究を志す学生・院生・留学生が増えたことが印象に残っている。これもまた大きな縁であった。
【参照文献】
大道安次郎,1966,『老人社会学の展開』ミネルヴァ書房. Isamu,K.,1995,❛Community Care and Elderly People in Japan,‘ in Hsiao-hung Nancy Chen, (eds.), Families, Human Resources and Social Development, The Department and Graduate Institute of Sociology, National Chengchi University:397-411. 笠原正成,1968,『老人社会学要論』駿河台出版社. 金子勇,1995,『高齢社会・何がどう変わるか』講談社. 那須宗一,1962,『老人世代論』芦書房.
・時代解明の「縁、運、根」の社会学:問題意識と方法 ・『コミュニティの社会理論』の「縁、運、根」 ・『高齢化の社会設計』の「縁、運、根」 ・『都市高齢社会と地域福祉』の「縁、運、根」 ・『マクロ社会学』の「縁、運、根」