LINEやSNSのメッセージで、いつもカラフルな絵文字を欠かさない人、あなたの周りにもいませんか?

実はそうした「絵文字多用派」の人々には、ある共通した性格上の特徴が見られるかもしれません。

アメリカのオクラホマ州立大学(OSU)で行われた研究によって、SNS投稿で絵文字をたくさん使う人ほど、否定語が多く語彙が少なく抽象的な話題が少なく、新しい経験や物事への開放性が低い傾向があることが示されました。

絵文字の賑やかな様子から外交的な人が多用すると思われていましたが、最も関連性が強かったのは開放性の低さでした。

なぜ絵文字を多用する人はこのような特性があるのでしょうか?

研究内容の詳細は『Frontiers in Psychology』にて発表されました。

目次

  • 絵文字で心を語る時代
  • 絵文字が暴くあなたの内面
  • 絵文字は言葉の省エネ──保守派のコミュ術?

絵文字で心を語る時代

絵文字で語る時代
絵文字で語る時代 / Credit:Canva

スマートフォンやパソコンでのやりとりにおいて、絵文字は今や欠かせない存在です。

文章だけでは伝わりにくいニュアンスも、笑顔や涙の絵文字一つ添えるだけでガラリと変わることがあります。

まるでデジタル時代の「表情」や「身振り」のように、絵文字はテキストコミュニケーションに温度感や感情を加えてくれる「感情の句読点」とも言えるでしょう。

実際、日常的に多くの人がチャットやSNS投稿で絵文字を活用しています。

では、その絵文字の使い方には人それぞれ“クセ”があるものですが、そこに性格の違いは表れるのでしょうか?

心理学の分野では、文章表現や言葉の選び方にその人の性格が反映されることが以前から知られています。

たとえばSNS投稿で使われる語彙を分析すると、投稿者の外向性や内向性などパーソナリティの傾向をある程度予測できるという研究もあります。

ところが、絵文字の使用傾向と性格特性との関係については、まだ十分に調べられていませんでした。