■侵入痕があるも「事件性はない」

遺族が明かした警察とのやりとりを元に、齋藤健博弁護士に話を伺いました。

川崎ストーカー死体遺棄事件、遺族は神奈川県警の対応に怒り 弁護士は「戦う、事実を明らかにする価値はある」
(画像=『Sirabee』より引用)

――白井容疑者は彩咲陽さんが避難していた祖母宅の窓を割り侵入。窓ガラスは全開の状態で、部屋の壁には手形の侵入痕も残っています(写真の証拠もあり)。

しかし、担当警察官は「事件性がない」と、指紋も写真も撮影することなく去っていった上に、報道陣への説明では「窓は割られていたが、鍵は施錠されていた」「施錠されていたため、侵入は不可」と発表していますが、これについてどう感じますか?

齋藤:警察が「事件性」がないというのは、犯罪があったこと、すなわち何者かが犯罪を実行していないと考えられる、という見解の表明です。

しかし今回のケースはとくに、すでに被害届を提出しているなかで、行方不明になったのは昨年12月20日でした。ストーカー規制法は、つきまといなどの行為を明記しているにもかかわらず何ら対応しないという見解を表明したことは、これに対して責任があると思います。