一方、ドイツとフランスは、AfDと「国民連合」という、強い右派の政敵の迫害に余念がない。しかし、これがいつまで続けられるのか?
EU全体に広がる保守回帰とドイツの孤立
EUは日本人の思っているよりもずっと深刻な分断におちいっている。現在、EUの欧州委員会の指導者たちは正義ヅラで、ウクライナへの軍隊派遣などを言い始めた。私に言わせれば、これは自分たちの劣勢を誤魔化すための目眩しだ。
EUを率いる欧州委員会は甚大な権力を握り、5億のEU市民の上に立つ。委員長はフォン・デア・ライエン氏(ドイツ人)だが、そもそも欧州委員会のメンバーは選挙で選ばれた人たちでも何でもない。その彼らが、ユーロ救済で失敗し、移民・難民政策を破綻させ、コロナ対策では嘘がバレつつあり、ウクライナ支援では策が尽き、今や保守勢力の台頭に怯えている。
そして、ドイツはというと、景気の悪化は止まらず、それに反比例するように言論統制が強められ、戦争が煽られ始めた。ドイツは危険な袋小路にはまりこんでいる。
新政府に期待したいところだが、どうなることやら? 私としては、独立系のメディアの発信力向上の方に、大きな望みをかけている。まさに日本と同じである。