日本でアメリカ車が売れない状況に対し、トランプ大統領が不満を露わにするなか、4月21日の参院予算委員会で石破首相が「そもそも日本で左ハンドルの車がそんなに売れると思えんのですよね」と発言し、話題を呼んでいます。
たしかにハンドルの位置すら変えてくれないのでは、日本国内のドライバーは「アメリカのメーカーは日本人のことは考えていないんだな」と考えてしまうでしょう。日本の消費者に対するアメリカ車メーカーの企業努力に言及した石破総理の発言は、納得できるものがあります。
一方で日本においても、輸入車を選ぶ際にあえて左ハンドルを選んでいる人たちが存在しています。今回は、そんな左ハンドル派のオーナーたちにその理由を聞いてみました。
輸入車としての「本物らしさ」

(画像=©eastfenceimage/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)
輸入車を選ぶ際は、乗り味や官能性など、「そのメーカーでしか味わえない魅力」に惚れ込むケースも多いでしょう。また一方で、ステータス性やデザインなど、性能・機能以外の「付加価値」を大事にするオーナーも多いと考えられます。
これまでBMWの車種を4台乗り継いでいるという40代男性は、次のように話してくれました。
「BMWは本来、左ハンドルで設計されているじゃないですか。それを右ハンドルにすることで、本来の構造からズレる部分が出てくるように思えて。
もちろん今はどっちのハンドルでも問題ないように作っているとは思いますが、やっぱり『本物らしさ』みたいなところも大事にしたいなと。安くない金額を出しているので、たとえ思い込みであっても、ネガに思える部分は潰しておきたいんですよね」(40代男性)
このように、「左ハンドルの方が輸入車らしさを感じられる」といった意見は、左ハンドル派に共通するものなのかもしれません。