何かを始めるとき、やるべきことを全部頭に浮かべていると、スタートの足が止まってしまいます。
そこで大切なのは、「最初の行動を決めておく」ことです。
たとえば、「朝、パソコンを開いたら、まず最初に1通だけメールに返答する」など、“始まりのスイッチ”を作っておくと、自然に次の行動へとつながっていきます。
これは、習慣化の研究でも有効だとされているテクニックです。
4. 情報を減らし、自分の作業に集中する
五月病などの落ち込みやすい時期は、「他人と比較して自分が劣っている」という思考が強まりやすくなります。
そんなときにSNSやネットニュースを見続けていると、どんどん気持ちが落ち込んでいきます。
なので取得する情報を一時的に減らして、自分の手で何かを「やってみる」時間を増やすことが大切です。
たとえば、文章を書いてみる、家事をひとつ終わらせる、机の上を整理する――そんな小さな「自発的な行動」が、自分のペースを取り戻すきっかけになります。
5. 自分をひとりにしない「仕組み」をつくる
やらなきゃいけないことがあっても、「別に今日じゃなくてもいい」「誰にも怒られないし」と思っていると、どんどん動けなくなることがあります。
こういうときは、あえて「人との約束」をするなど外部からやる理由を与えてもらうことが有効です。
たとえば、同僚に「今日中にここまでやります」と伝えておく、図書館で作業する予定を入れておく、人と会う約束を入れるなど、自分ひとりではなく、ちょっとした外の“きっかけ”を用意するだけで、行動の後押しになります。
以上の5つの方法は、「気持ちを切り替える」ためのテクニックではありません。
むしろ、動けない時期に“どうやって動けるような状況を自分で作るか”という、現実的な工夫です。
気分を変えようとするのではなく、動き方を少しだけ変えてみることが、気分の変化につながります。
その順番こそが、五月病から抜け出すためのカギなのです。