未だ解けぬ「STENDEC」の響き

『TOCANA』より 引用
(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI),『TOCANA』より 引用)

 地上オペレーターは「STENDEC」という信号を正確に受信し、それが3度繰り返されたことも記録に残っている。これは単純な打ち間違いの可能性を低くする。結局、生存者はおらず、回収された残骸からも「STENDEC」の意味を解き明かす手がかりは見つかっていない。

 事故調査報告書によれば、最後の通信内容は「ETA SANTIAGO 17.45 HRS STENDEC」(サンティアゴ到着予定時刻 17時45分 STENDEC)だった。モールス符号では “E” は「・」、”N”は「-・」で、”R” は「・-・」であり、一打点の差であることから、通信士が「STR DEC」(Starting Descent:降下開始)と打とうとして誤った、あるいは地上の受信者が聞き間違えた可能性も指摘されてはいる。

 この謎めいた言葉「STENDEC」は、後世にも影響を与えた。1970年代にバルセロナで発行されたUFO研究センター(CEI)の季刊誌のタイトルは『Stendek』であり、イタリアの電子音楽家アレッサンドロ・ザンピエリは「Stendeck」というプロジェクト名で活動し、2002年には『A crash into another world』というアルバムを発表している。

 スターダスト号の物語は、技術が進歩した現代においても、私たちの理解を超える出来事が存在することを教えてくれているのかもしれない。たった一つの言葉が、何世代にもわたって人々の想像力をかき立て、合理的な説明を拒み続けることがあるのだ。

 事故から80年近くが経とうとしている今も、「STENDEC」は謎めいた響きを私たちに送り続けているのである。

提供元・TOCANA

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