1947年8月2日、アルゼンチンのブエノスアイレスからチリのサンティアゴへ向けて、ブリティッシュ・サウスアメリカン航空(BSAA)所属のアブロ・ランカストリアン型旅客機「スターダスト号」が飛び立った。経験豊富な元英国空軍(RAF)のクルー5名と、外交官やビジネスマンら乗客6名を乗せたこのフライトは、当初、南米南部を巡るごく普通の旅程に見えた。
しかし、このスターダスト号のフライトは、後に航空史上最大の謎の一つとして語り継がれることになる失踪劇の幕開けとなる。
目的地サンティアゴへの到着が近づいた午後5時41分、スターダスト号の無線通信士デニス・ハーマーは、地上へモールス信号を送った。内容は到着予定時刻を伝える定型的なものだったが、そのメッセージの最後に、奇妙で、誰も意味を知らない単語が、寸分の狂いもなく3度繰り返されたのだ。
「STENDEC. STENDEC. STENDEC」
その直後、スターダスト号はレーダーから姿を消し、文字通り世界から失踪した。

(画像=画像は「Wikipedia」より,『TOCANA』より 引用)