伊右衛門が躍進し、3位に
緑茶飲料のブランド別販売数量は、「お~いお茶」が年間8,000万ケース台で1位をキープし、他社が追随する構図が続いてきた。コカ・コーラ社の「綾鷹」は21年までの数年間、6,000万ケース前後を維持して2位をキープ。サントリーの伊右衛門は5,000万ケース台で3位についていた。しかし22年度は綾鷹が5,470万ケースまで数量を減らし、伊右衛門が2位に浮上した。翌23年も綾鷹は3位のままだった。なぜ逆転を許してしまったのか。
「綾鷹はコアなファンの間で評価が高かったのですが、21年以降、ライトユーザー層や若年層を取り込めていない傾向が見られるようになりました。発売は2007年で、当時からのファンが高齢化する一方、若年層をあまり獲得できていませんでした。好意度や購入意向が徐々に落ちていたのです」(助川氏)
なお、伊右衛門は2020年に発売以来、最大のリニューアルを実施。緑一色でペットボトルを覆うラベルの面積を縮小し、中身が見えやすいものに変更した。これがライトユーザー獲得に寄与した可能性がある。