浮気癖型(playing)
失恋落ち込み型(suffering型)
執着追跡型(stalking型)
の3つに分類することを提唱しています。
Chuang氏は、これら3つの背景にあるのがオキシトシンの働きの「偏り」だと考えました。
通常、恋愛中はオキシトシンが適度に分泌され、相手への愛情と安心感を育みます。
ところが浮気性型では、このオキシトシン分泌の高まりが鈍く抑えられている可能性があります。
絆のホルモンが十分に出ないため、パートナーへの愛着が浅く、「心が満たされない」状態で次の刺激を求めて浮気を繰り返してしまうのかもしれません。
一方、失恋落ち込み型や執着追跡型では、オキシトシンの分泌が過剰に高まりすぎていると考えられています。
特に、拒絶や失恋といった相手からの冷たい態度に直面してもオキシトシンが高止まりし、相手への思いが収まらずに頭がいっぱいになってしまうのです。
その結果、心の痛みが自分自身への攻撃(内向きの怒り)となって鬱状態に陥るのが失恋落ち込み型、怒りの矛先が相手へ(外向きの攻撃)向かうのが執着追跡型、と位置づけられます。
同じオキシトシン過剰でも、ベクトルの違いで内なる狂気にも外への暴走にもなり得るわけです。
また別の研究ではオキシトシンを細胞に伝えるオキシトシンの受け手(オキシトシン受容体)の性能によって、SNSでのフォロワー数がどのように変化するかを調べる研究が行われました。
結果、オキシトシン受容体が高性能な遺伝子の人に比べて低性能な遺伝子の人は、より多くのフォロワーを持っていることが示されました。
(※便宜的にGG型を高性能、Aアレルを低性能としました。この研究は小規模なものですが、同研究チームによる類似研究が進行しています)
つまりオキシトシン受容体の性能が「どれだけ多くの人をSNSで追いかけるか」に関連していたのです。
この発見は、デジタル社会における人間関係の新たな側面を浮き彫りにしています。