この研究で使用された「Obnoxious Fan Activities Scale-18 (OFAS-18)」は60項目のファン行動リストの中から、サインを求める・ファンクラブに入会するといった「正常なファン活動」や、有名人に対する書き込みをするなど内容によって安全と危険が分かれる曖昧な行動などを除外した、18の危険で迷惑な行動を抜き出し評価します。
この危険な行動は、有名人を付け回す・脅迫する・自宅に侵入するといった「ストーキング行為」を指します。

すべての項目には、次のような質問形式が付されています。
「16歳以降、以下のような行為をしたことがありますか? 回答は、1:全くない〜5:頻繁にある」
質問の例としては「公共の場で有名人の後をつけたことがあるか」「有名人の宿泊先まで行き、出待ちをしたことがあるか」「有名人に性的関心を抱いたことがあるか」「有名人の敷地内に侵入したことがあるか」などです。
これらの質問で高スコアを示す人ほど、有名人へのストーカー行為に及ぶ可能性が高いと評価されます。
また他の調査項目では、対象者の怒りやすさ、スリルの追求度、人間関係への愛着の度合い、性格特性など、ストーカー行為に関連すると予想される因子を測定しました。
ストーカーになりやすい3つの要因が判明!
回答を統計的に分析した結果、有名人のストーカー行為に及ぶ可能性が高くなる要因がいくつか存在することが判明しました。
特にストーカー行為と最も強く関連していたのは、
・好きな有名人の内面に対し勝手な推測を頻繁にする
・その有名人についてもっと多くを知りたいと感じ情報収集をすること
・退屈しがちな性格特性であること
でした。
過去のストーカー事件を調べてみると、加害者は有名人と面識がないにも関わらず、「あの子を幸せにできるのは自分しかいない」とか「あの人の気持ちを解ってあげられるのは私だけ」といった身勝手な解釈を抱きやすい傾向があります。