毒の息と奇妙な鳴き声 – 恐るべき生態
タッツェルブルムは、しばしば危険な生物として語られる。特にオーストリアやバイエルン地方の伝承では、強力な毒の息を吐くとされ、後年には人間にとって致死的なレベルだと誇張されるようにもなった。スイスのシュトレンヴルムも有毒だと信じられており、実際に17世紀の記録には、遭遇者がその息を浴びて頭痛とめまいに襲われたという記述もある。
また、金切り声や口笛のような音、あるいは蛇のような「シャー」という音を発するとも言われている。1779年の記録では、ハンス・フックスという男性が2匹のタッツェルブルムに遭遇し、恐怖のあまり逃げ帰る途中で心臓発作を起こして亡くなったが、死ぬ前に家族にその恐ろしい姿を伝えたという逸話も残っている。

(画像=イメージ画像 generated using QWEN CHAT,『TOCANA』より 引用)