識学のマスターTRの中でもレクチャーさせていただいておりますが、上司が組織内部に入り過ぎる事で、一個飛ばし、経過視点や経過管理が組織の中で横行する様になります。
どんなに組織を仕組みで整え、組織の中に誤解・錯覚と言うゴミが無くなったとしても、上司が組織内で誤解・錯覚のポイ捨てをしていたら、たちまち組織は誤解・錯覚のゴミで溢れ返ってしまい、折角の仕組みが台無しです。
誤解や錯覚が組織内で溢れ返ると、主体的で自分の役割に集中したいと思っている熱量の高い有能な部下ほど、有益性のバランスが崩れて競合他社へ離脱してしまいます。この症状が進行すればするほど、組織内には言われないと動かない、受動的で熱量の低い部下達が残る訳です。
人間の体で例えるなら、熱量が高い社員は筋肉、熱量の低い社員は贅肉と言えますが、社長が組織の異変に気付く時には、売上が低迷し、組織体質がメタボリックになっており、言っても動かない組織に変貌してしまっている事でしょう。
この事実を目の当たりにする事で、益々、代表が組織の内側に入って行く『飛ばし』が起こるのです。
ルール化こそが、社長業に専念する為の必須手段
では、なぜ、やり方がズレてしまったのでしょうか?
答えは、社長がサービス提供における『ルールの明確化』をしていなかったに他なりません。会社として、人間国宝が作る様な、一級品のサービス品質を求めるのであれば、属人化は仕方ありませんし、量産は諦めるしかありません。
しかし、工業製品の様な量産を求めるのであれば、満たさなければならない品質の基準、生産体制を明確にルール化し、再現性を持たせる必要があります。そのルールにサービス品質を管理して貰う事が出来れば、代表は組織の内側を気にする必要がなくなり、組織の外部へ集中する事が出来ます。
具体的な解決法とは?
① 物理的な距離を取るまず、社長自身が現場から距離を取る事です。現場が近ければ近いほど、現場の動きが気になってしまいます。はじめは、現場が見えなくなる事に恐怖を覚えるかも知れないですが、求める成果からすると不必要な恐怖ですので、断ち切らなければなりません。
② 求めている成果を明確にする