たとえば水をかける場合、水が火に命中すると、その部分の温度が急速に低下し、新たなロウを溶かすのに十分な熱が奪われ、可燃性ガスが発生しなくなります。
息を吹きかける場合は、主に可燃性ガスを燃焼現場から吹き飛ばして除去することで鎮火させます。
可燃性ガスの濃度が不十分だと、熱と酸素があっても燃焼は持続しないからです。
火を指でつまむ場合は、燃焼現場への酸素遮断と冷却が主な効果を発揮します。
可燃性ガスがあっても酸素と反応に必要な熱がなければ、燃焼は続きません。
では太陽に巨大水風船をぶつける場合はどうなるでしょうか?
単純に考えれば「水をかけて冷却する効果」が期待されるでしょう。
太陽がいくら高熱で輝いていても、莫大な冷却水を浴びせられれば温度自体は下がるからです。
では実際に太陽に巨大水風船をぶつけたらどうなるのでしょうか?
(※太陽の密度は1cm立法あたり1.4gと言われていますので同サイズの水風船の重さは太陽の0.7倍の質量となります)
今回は特別に「①太陽と同サイズの水風船」に加えて「②太陽の1億倍のサイズの水風船」も用意してみました。
単純に同サイズでだめなら1億倍で勝負しようというわけです。
まず同サイズの水風船の場合。
結果は……

太陽はほぼ2倍に大きくなり、さらに激しく燃え上がります。

また超新星爆発を起こすことも考えられます。
そして太陽の1億倍サイズの水風船をぶつけた場合には……

驚くべきことに重力崩壊を起こしてブラックホールが誕生します。
こうなると「火を消す」とか「涼しい」といった次元ではなくなります。
水風船がいくら巨大でも、所詮は水のはず。