鳴き声の音もイエネコはヤマネコと比べて短く高くなっていて、人間にとって心地の良い音に変化しています。
また、ネコが甘えて「ぶるるんぶるるん」と大きく喉を鳴らすとき、その音は人間の赤ちゃんの泣き声と似た周波数帯です。
人間はこの周波数帯の音を聞くと「助けてあげなくちゃ」という本能が働きます。
つまり、家畜化の過程でイエネコは人間を効果的に動かすための鳴き声を習得しているのです。
ネコの家畜化は人間を動かして暮らすための「進化」なのかも

かつてはネズミ捕り目的で飼われていたネコですが、今やほとんどが愛玩目的で飼われています。
自分がネズミを狩るよりも、人間から食料を得た方が簡単と知ったネコは人間を動かすための鳴き声を会得し、結果的に脳が萎縮しても全く問題ないくらい平和な生活を送れているのです。
イエネコへの遺伝子変異はもはや人間が動物を利用するための「家畜化」ではなく、ネコが人間を動かして生きていくための「進化」と言えるのかもしれませんね。
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参考文献
Cats first finagled their way into human hearts and homes thousands of years ago—here’s how
https://phys.org/news/2023-08-cats-finagled-human-hearts-homes.html
The genetics of domestication
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5797965/
元論文
Mitochondrial diversity of native pigs in the mainland South and South-east Asian countries and its relationships between local wild boars
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1740-0929.2008.00546.x