さてトランプ政権への主要メディアとの対決の背景としては他方、民主党びいきではない新興メディアが増えてきたという実態もある。さらに保守派叩きに徹してきたようなワシントン・ポストなどがこのところ従来の民主党べったりの姿勢を薄めてきたという事実もトランプ政権側は重視している。

こうした新たな動きは年来、米国の民主党傾斜メディアの報道や評論に全面依存してきたような日本側の大手メディア、さらにはアメリカ通とされる一部の識者たちも認識しておくべきだろう。

古森 義久(Komori Yoshihisa) 1963年、慶應義塾大学卒業後、毎日新聞入社。1972年から南ベトナムのサイゴン特派員。1975年、サイゴン支局長。1976年、ワシントン特派員。1987年、毎日新聞を退社し、産経新聞に入社。ロンドン支局長、ワシントン支局長、中国総局長、ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員などを歴任。現在、JFSS顧問。産経新聞ワシントン駐在客員特派員。麗澤大学特別教授。著書に『新型コロナウイルスが世界を滅ぼす』『米中激突と日本の針路』ほか多数。

編集部より:この記事は一般社団法人 日本戦略研究フォーラム 2025年4月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は 日本戦略研究フォーラム公式サイトをご覧ください。