競技者が次の反則のいずれかを行った場合、直接フリーキックが与えられる。
- ハンドの反則を行う(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。
- 相手競技者を押さえる。
- 身体的接触によって相手競技者の進行を遅らせる。
- チームリストに記載されている者もしくは審判員をかむ、またはこれらに向かってつばを吐く。
- ボール、相手競技者もしくは審判員に向かって物を投げる、または持った物でボールに触れる。
上記の通り、相手選手を押さえるホールディングの反則については、ファウル判定の際にその行為の不用意さや無謀さ、過剰な力の有無が原則として考慮されないものと定義されている。これに加え、元国際審判員の家本政明氏も2023年のJリーグジャッジリプレイ(※)にて、「相手選手を押さえるホールディングの反則に、(その行為の)程度は関係ない」と解説している。佐藤氏の見解と、競技規則上の分類や家本氏の解説内容が一致しない。これに違和感を覚えた筆者は、佐藤氏に補足説明を求めることにした。
(※)Jリーグの公式YouTubeチャンネルや、ビデオ・オン・デマンドサービス『DAZN』にて配信。家本氏のコメントは【Jリーグジャッジリプレイ2023 #4】より引用。

「ホールディングにも程度や幅がある」
本ブリーフィングの終盤で、佐藤氏は筆者の質問に回答。ホールディングの反則の判定基準に言及した。
ー町田vs川崎Fの事象に関連して、ホールディングの反則についてお伺いします。サッカーのファウルには、その行為の不用意さや無謀さ、過剰な力の有無が主審によって考慮されるものと、そうでないものが競技規則上ございます。ホールディングの反則は後者にあたると思いますが、これを踏まえ改めてご説明をお願いします。