なぜか内部が「空洞」? 最新探査が示す奇妙な構造
「フォボス=人工物説」は、長らくSF的な憶測と見なされてきた。しかし、近年の探査によって、この説を単なる空想として片付けられないようなデータが得られている。
欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機マーズ・エクスプレスが行ったレーダー観測によると、フォボスの内部に空洞が存在する可能性が示唆されたのだ。計算によれば、フォボスの体積の30%以上が空洞である可能性があり、これはフォボスが単なる岩石の塊ではなく、多孔質(無数の穴が空いている)の構造を持っていることを意味する。
さらに衝撃的なのは、ESAの内部情報筋からもたらされたとされる情報だ。それによると、レーダー観測データ(MARSIS)の反射信号を分析した結果、「フォボスの内部には、洞窟のような幾何学的な部屋、直角の壁、そして床が存在する可能性」が示されたというのだ。もしこれが事実なら、フォボスが自然物であるという考えは根底から覆されることになる。約20年隔てた二つの異なる宇宙計画(ソ連/ロシアとESA)が、同様にフォボスの内部に空洞があることを示唆している点は、非常に興味深い。

(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI)、『TOCANA』より 引用)