実験で使用したのは、過去の研究のスピードデート(短時間内に男女が席を移動し、気に入った相手を見つけるイベント)で行われた会話データでした。
分析では会話の中で質問が占める割合を算出し、スピードデートを経て、相手が2度目のデートに行きたいと思う確率が質問回数によって変化するのかを調べています
結果、会話の中での質問回数が多いほど、相手が2度目のデートに行きたいと思う確率が高くなったのです。

質問回数が多いとなぜ好感度が上がるのかという、これらの結果の原因については述べられなくても想像がついている人も多いでしょう。
質問回数の多さは、興味を持っているシグナルとして相手に受け取られる可能性があります。これに加えて、相手は自分のことを話せる機会も増えるため、結果として会話相手から好印象を持たれるようになるのと考えられます。
フォローアップ質問が特に好感度を高める

好感度をあげる効果が高かった質問は、相手の発言を基に行う「フォーローアップ質問」でした。フォローアップ質問とは、以前の会話や議論に関連する追加の質問のことです。
具体的な例としては、「さっき、沖縄に旅行に行ったと言ってたけど、具体的にどこに行ったの?」や「お仕事の話を聞きましたが、そのキャリアをスタートしたきっかけは何だったんですか?」などが挙げられるでしょう。
フォーローアップ質問が効果的である理由としては、2つあります。
それは①相手を気に欠けており、話を理解しているシグナルになる点と②自分に興味を持ち、さらなる情報を求めているサインになる点です。
会話に関するこれまでの研究は、面識のない、新しい人と会う時に、自分自身をよく話す傾向を報告しています。