CLではグループステージを2位で通過。決勝Tラウンド16ではバレンシア(ラ・リーガ)を破り、準々決勝では前回王者のインテルを2試合合計7-2で圧倒。特にサンシーロでのアウェイ戦で5-2という衝撃的な勝利を収めた。
準決勝でマンチェスター・ユナイテッドに2戦合計1-6で敗れたが、ブンデスリーガで優勝経験のないクラブの快進撃は大きなサプライズと見なされると同時に、日本人選手がビッグイヤー(CL優勝トロフィー)に最も近付いた大会として記憶されている(2019/20CL決勝では当時バイエルン所属の元日本代表MF宇佐美貴史がベンチ入りしたが出場機会はなかった)。
時は東日本大震災直後。翌日の2011年3月12日に行われたリーグでのアイントラハト・フランクフルト戦後に、内田は「日本の皆へ。少しでも多くの命が救われますように。共に生きよう!」という手書きでユニフォームに書かれたメッセージを、中継カメラを通じて世界に届けた。
この試合でシャルケは2-1でフランクフルトに勝利。後半39分の決勝ゴールは、GKノイアーが蹴ったロングボールから決まったものだった。ノイアーは試合前に内田がシャツにメッセージを書いている姿を見て、内田が「負けたら見せないけど、勝ったら見せる」と伝えると、ノイアーは「俺が勝たせる」と言葉を返し、有言実行したエピソードが残されている。快進撃の裏にはチームの一体感があったことを裏付けている。

デポルティーボ・ラ・コルーニャ(スペイン)2003/04CLベスト4
スペインのガリシア州にある一地方クラブに過ぎなかったデポルティーボは、2003/04シーズンにCLベスト4に進出。準々決勝で前回王者だったミラン(セリエA)を相手にアウェイの第1戦で1-4で敗れながらもホームの第2戦は4-0で破り、2戦合計5-4という歴史的な逆転劇を演じたことで「スーペル・デポル」と呼ばれた。