バロン氏:もっと微妙になるのが、国家の安全保障にかかわる出来事だが、例えば(元CIA職員の)エドワード・スノーデン氏のように、何らかの国家機密が報道された場合、トランプ政権はここぞとばかり、報道にかかわったジャーナリストばかりか、編集長、出版社、所有者までをも追及しようとするだろう。
本の中にも書いたが、その時にどうするかがベゾス氏を判断する材料になる。私が編集主幹の時は国家機密も報道したが、スノーデン氏ほどの大きな機密ではなかった。だから、次回そうなったときにどうするかで判断できる。
ベゾス氏はいろいろな権益を持っている。アマゾンは政府の情報機関にもクラウドサービスを提供している。
トランプ政権はメディアを追及する機会を待っている。これだけは確実に言える。
-米国の民主主義はどうなる?2026年の中間選挙は何らかの影響を及ぼすか?
中間選挙:次は2026年実施。 米上院:100議席、任期6年(2年ごとに約3分の1ずつ改選)、下院:435議席、任期2年(2年ごとに全員改選)。 現在の議席構成は上院は共和党53、民主党45、無所属2=民主党系、下院は共和党218、民主党214、空席3。
バロン氏:民主党は今どう対応するべきかを考えている。民主党指導部がトランプ政権をもっと強く批判をするべきだという人もいる。
しかし、いつ何を批判するのか。いつも攻撃してばかりだと、「またいつもの政治か」と思われてしまう。「大統領選の結果を受け入れていない」などと思われるだろう。民主党は一つにまとまっていない。しかし、そのうちもっと意見を表明するようになるだろう。特に関税の影響で経済が悪くなっていった時だ。また、トランプ氏がさらにプーチン氏に近づき、これまでの外交上の友人たちの反感を買っていくとき、民主党はもっと声をあげるようになるだろう。
中間選挙がどうなるかは、私には予測できないが、民主党はもっと発言するようになっているだろうと思う。