現在プレミアリーグに属している7クラブでは、北ロンドンにアーセナル、トッテナム・ホットスパー、西ロンドンにチェルシー、フラム、ブレントフォード、東ロンドンにウェストハム・ユナイテッド、南ロンドンにクリスタル・パレスがある。
これらのクラブ全てにライバル関係があるわけではないのだが、世界最大のフットボールタウンでもあるロンドンのクラブ同士の一戦はサポーターも行き来しやすく盛り上がる。一方、クラブ間の得手不得手があり、それがリーグの順位にも影響してくるのだ。
例えば、2023シーズンに元横浜F・マリノス監督(2018-2021)のアンジェ・ポステコグルー氏を指揮官として招聘したトッテナムは、以降、チェルシーを相手にすると引き分けすらない5戦全敗。今シーズンは現時点14位と下位に沈んでいるトッテナムだが、5位でヨーロッパリーグ(EL)出場権を得た昨2023/24シーズンにおいても勝ち点を奪うことすら叶わなかった現実を見ると、「相性が悪い」という言葉しか浮かばない。

主要なロンドンダービー
ロンドンダービーで主要なものを挙げるとすれば、ノース・ロンドン・ダービーと呼ばれるアーセナルとトッテナムの対戦や、ビッグロンドン・ダービーと呼ばれるチェルシーとアーセナルの対戦が有名だ。
ノース・ロンドン・ダービーは、共に北ロンドンを本拠地とする両チームのライバル関係は100年以上の因縁の歴史があり、ロンドンに留まらずイングランド中でも最も熱いダービーマッチの1つ。それぞれのサポーターはお互いを憎んでおり、アーセナルファンの家に産まれた子どもは、父からの「トッテナムといえば?」の問いに対し、「クソだ!」と答える“英才教育”が施されるという。
ビッグロンドン・ダービーも有名だが、アーセナルとチェルシーのライバル関係は意外とそうでもない。21世紀以降、優勝争いを繰り広げてきたビッグクラブ同士ではあるが、フロントレベルでは友好関係にあるといってもいいほどだ。