
ドイツのサッカー文化は規律と組織を重んじるスタイルで知られてきた。代表チームはFIFAワールドカップ(W杯)で4度の優勝(1954、1974、1990、2014)を成し遂げており、クラブレベルでもバイエルン・ミュンヘンが圧倒的な組織力で欧州を制してきた歴史がある。
1963年に創設されたドイツの1部リーグ・ブンデスリーガは、クラブの経済的健全性や地域との密接な関係を重視する方針のもと発展を遂げ、現在では欧州5大リーグの一角を担っている。各国から多様な選手を受け入れてきたこの舞台において、日本人選手の存在感も年々増してきた。とりわけ2000年代以降、継続的にアジア選手を獲得してきたドイツは、スカウト体制と育成方針において他国に先んじていた面がある。
その中で、日本人選手の中には一時的な助っ人にとどまらず複数シーズンにわたってクラブに定着し主力として起用されるなど、確かな足跡を残した者もいる。ここでは、そうした選手たちの中からブンデスリーガの通算出場試合数に着目し、ランキング形式で紹介する。出場試合数の多さは、現地でどれだけ信頼を勝ち得てきたかを物語っているといえるだろう。
※記事内の在籍チームは、ブンデスリーガ1部所属のみ記載

5位:酒井高徳
出場試合数:170
在籍チーム:VfBシュツットガルト(2011-2015)、ハンブルガーSV(2015-2019/※1部在籍は2017-18シーズンまで)
元日本代表のDF酒井高徳(現・ヴィッセル神戸)は、2011年12月にアルビレックス新潟(2009-2013)からブンデスリーガのVfBシュツットガルトに期限付きで移籍し、翌2012年夏には完全移籍を果たした。若くして欧州に渡った日本人DFとしては先駆的な存在であり、左右両サイドバックをこなせる柔軟性と安定した守備対応で、徐々に出場機会を増やしていった。