一方で、今回の結果がすべてを語り尽くしたわけではありません。

任天堂という特定ハードのデータに限られている点や、プレイヤー個々の「どんな人生背景を持ち、なぜそのゲームに惹かれるのか」といった詳細な要因までは踏み込みづらいという限界はあります。

とはいえ、こうした制約を考慮しても、“10歳前後の思い出こそが私たちをレトロゲームへ導き、思い出の中で生き続けている”という傾向が大規模な数字から浮き上がってきた意義は大きいでしょう。

ゲーム文化が今後どんな発展を遂げるにせよ、幼少期のインパクトがこれほどまでに後々まで響くことを考えると、好きだったタイトルをもう一度遊んでみる価値は十分にありそうです。

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元論文

Reliving 10 years old: Descriptive Insights into Retro Gaming
https://doi.org/10.31234/osf.io/wt6yb_v1

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部