現在、宮本恒靖日本サッカー協会会長や野々村芳和Jリーグチェアマンが、ホームスタジアム新設を計画している自治体を訪問し“陳情行脚”を続けているが、サッカーなど興味のない一般市民からは冷めた目で見られている。一民間企業に過ぎないサッカークラブのために、ウン百億円にも上る血税を投入せよという要求なのだから当然と言えば当然の話だ。
いわきFCのこの挑戦と、先立って民設民営でしかも多目的施設を併設した「長崎スタジアムシティ(2024年10月開業)」を完成させたV・ファーレン長崎の例は、今後のJリーグのスタンダードとなる可能性があり、なるべきだと感じさせる。いつまでもスタジアム建設を自治体に頼っているようでは、未来永劫“税リーグ”から脱却することなどできないだろう。
大倉社長が語るところの「いわきを東北一にする」という宣言について、人口や都市規模の面で仙台市や盛岡市はおろか、同県の郡山市にも肩を並べることはおそらく不可能だろう。しかしながら、「スパリゾートハワイアンズ」を筆頭に、マリンスポーツや水族館、グルメも楽しめるリゾート地でもあるいわき市に、さらなる賑わいを創出するという意味では「東北一」という言葉に嘘はなかったと感じ入る一大プロジェクトであり、関心に値する。
今後、小名浜港近辺がどう生まれ変わり、復興のシンボルとなっていくのか、注目していきたい。