福島県いわき市の小名浜港近くの候補地は、アクアマリンふくしま、小名浜マリンブリッジも近く、現在は駐車場などとして使われている。小名浜港は国際的な物流拠点として県の産業を支えている上、観光物産施設「いわき・ら・ら・ミュウ」などを中心に観光地としても名高い。今夏には常磐道と小名浜港を結ぶ小名浜道路が開通する予定だ。
課題があるとすれば、アクセス面で最寄りのJR常磐線の泉駅から約4キロという点で、この件には大倉社長も「乗り越えなければいけない壁」と話している。
かつて、泉駅と小名浜駅を結ぶ路線として福島臨海鉄道が存在していたが、1972年には旅客営業を廃止し貨物専業鉄道となった。しかし、花火大会など小名浜で開催されるイベントにあわせてJR東日本による旅客向け臨時列車が運行されている。これを機に試合日に臨時列車が運行される可能性もあるだろう。

いわきFC、復興からJリーグ参戦まで
いわきFCは、東日本大震災直後の2012年に創立された。当初は一般社団法人いわきスポーツクラブが運営する市民クラブだったが、2015年にスポーツブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店・株式会社ドームの社長だった安田秀一氏と、同学年で当時湘南ベルマーレの社長だった大倉智氏が「株式会社いわきスポーツクラブ」を設立。いわきFCの運営権の譲渡を受けプロ化させ、大倉氏は湘南社長を退任した上で、同社の社長に就任した。
当時のいわきFCはまだ福島県社会人2部リーグ。そんなクラブが「Jリーグを目指す」と高らかに宣言し、元オランダ代表FWでサンフレッチェ広島でも活躍したピーター・ハウストラ氏を監督に、シニアアドバイザーとして元日本代表MF金田喜稔氏を迎えた上で、大倉氏が「いわき市を東北一の都市にする」と言い放った時には、いわき市民のみならず多くの福島県民は「何言ってんだ」と感じたはずだ。