侵略された側を応援するのはいわば善意の募金だから、「無駄なコスト」に終わるだけなら、全然いい。問題は「ふざけんな。払い込んだ分の元を取らせろ!」と叫ぶ政治家が出てきて、実際に取り立てを始めた結果、世界のルールそのものが変わりつつあることで。
思えばコロナの時も、人権も含めて既得権の話はするな! 個人がどんな歴史を生きてきて、自分の仕事や娯楽になにを託しているかなんて無価値! そんなものは無視するのが New Normal! と叫ぶ人がいましたよね。俺たちに任せれば、危機を収束させられると言って。
それと同じことを、国際社会のすべてで起こそうぜ、というのが、いまワシントンが世界に発する主張なわけです。じゃあ、みんなで行きましょ、New Normal。あのときあなたも、賛成したじゃん、歴史を無視することに。
……原理的にいうと、無限大のコストを注ぎ込んでいいなら、歴史の無視でもなんでもできます。ウクライナで言えば、NATOが全面参戦してロシア中の拠点を空爆しまくれば、たぶん「勝てる」でしょう。途中で核戦争になり、マッドマックスな世界が残される副作用があるだけで。
笑いごとじゃなくて、無限に補償していつまでも自粛すればコロナに勝てる、みたいな空気が数年前にはあったわけです。なんだよ、働かなくても暮らせるカネを配ろうと思えば「できるんじゃんかよ」と、感じる人もそりゃ出ますよね。で、いま、財務省前の街路がマッドマックスです。