本件について委員会の弁護士の目には、「パワハラ3要件」の「2」に当たる「高すぎる要求」であり、「夜間・休日にチャットを送り、業務を行うことを求めるのは、行き過ぎ」であって、パワハラに該当する、と映ったのだろう。
が、世間には、これらのチャットを知事の県の発展と部下の成長を願う気持ちの発露と受取り、また部下に対する指示も、急とは言え、その懇切な内容は的を射ていると感じる者も少なからずいるのではなかろうか。
主な行為⑦:机を叩いて職員を叱責
知事就任翌月の、尼崎沖を埋め立てて万博資材の運搬拠点を設けるとの報道に知事が、自分は知らない・関与していないと立腹し、所管局長と課長を呼び、2人が入室すると「県として意思決定していないことを先に出すのは良くない、許せない」と机を叩いて叱責した件である。
所管局長らは、この件は前知事時代から協議され、パブコメも経ているので、県として意思決定していないことの報道ではないと説明し。退室した。机を叩いての叱責は多数の職員の知るところとなった。知事はその後の知事協議の際、適切な行為ではなかったと反省の意を表した。
委員会は、知事就任ひと月後に生じた本件は、「相手の職員に精神的衝撃を与え」「多くの職員の間で、知事は気に入らないと机を叩いて怒ると評判になり、伝え聞いた職員の相当数に畏怖と萎縮を生」み「勤務環境は悪化した」として、パワハラ認定した。
主な行為⑧:付箋を投げた行為
知事はこの件につき「元副知事と協議した際、2度付箋を投げたが、付箋は仕切りのアクリル板に当った」と述べ、副知事も「威圧を受けたとまでは感じていない」と委員会に述べた。
が、報告書は「伝え聞いた職員を萎縮させ、就業環境を悪化させる可能性がある。パワハラとは断定しないが、その疑いが残ると指摘しておく」と記した。
主な行為⑫:はばたんペイの「うちわ」
県民の家計支援目的の「はぱたんペイ」は、買物で使うプレミア付きカード。協議でキャンペーン用「うちわ」を見た知事は「舌打ちをし、大きなため息をついた」。広報室長らは何が問題か理解できなかったが、「うちわ」に知事のメッセージや写真がないからだと判り、従前のものに加えメッセージと顔写真を入れた「うちわ」を追加発注した。その後、担当課は事業ポスター等に知事の名や写真を入れるよう気遣うようになった。