今回の発見は、寄生バチの多様性が白亜紀にすでに非常に高かったことを示すだけでなく、“ホストをどうやって immobilize(動きを封じる)するか”という寄生バチにとっての大きな課題に対し、かつて存在したまったく新しい解決策を具体的に見せてくれました。
現代の昆虫たちの姿は、長い進化の歴史のなかで残った戦略の一部にすぎず、かつては多様な捕獲方法が試されていた可能性があります。化石は、私たちが想像すらしなかった“失われた進化の枝”を教えてくれる貴重な証拠。
こうした多彩な捕獲パターンを再発見していくことで、今後は昆虫進化の流れをさらに深く理解できるかもしれません。
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元論文
A cretaceous fly trap? remarkable abdominal modification in a fossil wasp
https://doi.org/10.1186/s12915-025-02190-2
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部