ーその後、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)と診断され手術後に復帰していますが、同じ病気からの復帰経験があるDF畑尾大翔選手(現J3ツエーゲン金沢所属)との出会いが大きかったそうですね。

大山:最初は畑尾選手とつながりが無かったんですけど、病気について色々調べていく中で畑尾選手がCTEPHを発症していたことを知りました。治療の方法についてコンタクトを取らせてもらった時に、岡山医療センターで診てもらって競技復帰したという情報をもらったので、その病院を紹介してもらいました。

2024シーズンの大山武蔵 写真:©KATALLER TOYAMA

CTEPHからの復帰

ー同じ病に苦しむ方に伝えたいことはありますか?

大山:自分は早い段階で分かって治療もスムーズに行うことが出来ました。この病気は放置すればするほど命にかかわる病気だと思うので、早めに病院で受診することが大事だと思います。早めの受診がサッカー人生はもちろん、自分の人生に関わるまで病気が進行しなかった要因だと思います。「このままプレーするのは危険」と判断されてしまい、セレッソさんとは契約解除になったんですけど、自分はまだまだサッカーをやりたいなと思っていたなかで、岡山医療センターのドクターに「畑尾選手の例があるから君はサッカーはまだまだ出来るよ」と背中を押されました。結果的に病を克服できたので諦めずに良かったなと思いました。もし、同じ病気に苦しむサッカー選手が出てきたら、諦めないで探せばそういう(復帰までの)道は開けるのかなと思いますね。


FC大阪時代は充実したシーズンに

ー競技復帰を果たした2020年に当時JFL(日本フットボールリーグ)だったFC大阪に加入。翌シーズンにはキャリア最多の公式戦29試合出場2得点を挙げる活躍でチームに貢献しました。自信を深める一年になりましたか?