大山:高校3年生の夏に一度セレッソ大阪の練習に参加させてもらいました。その時にボランチだったり攻撃的なポジションで練習していたんですが、自分の武器であるスピードに当時強化部だった大熊清さんが目をつけてくれました。大熊さんが「このスピードだったらサイドの方が活きるんじゃないか?」と言ってくれて、サイドバックやサイドハーフでやっていくことに意識が向きました。獲得の際も「サイドのポジションで考えている」と言われたことを覚えています。

ー抵抗はなかったですか?

大山:やっぱり未経験のポジションだったのでやり方も景色も全然違いますし、最初は「やりにくいな」と思っていましたが、自分のプレーの特徴的にはスピードが武器だったので、慣れてからは自分の特徴がすごく活かしやすいのかなと思うようになりましたね。

ープレーで参考にしている選手はいますか?

大山:セレッソ大阪に入団する際に、当時の大熊清強化部長に「長友佑都みたいな選手になってほしい」と言われていました。自分も小柄なんですけど、運動量やスピードは武器なので長友選手のような選手になりたいなとずっと思っていますし、参考にしています。


2024シーズンの大山武蔵 写真:©KATALLER TOYAMA

難病発症

ー2018年春に急性肺血栓塞栓症(PTE)を発症しました。発症当時、自覚症状はありましたか?

大山:僕、2回発症したんですけど。1回目の時は胸のあたりに少し寝違えたような痛みがあったんです。寝違えの痛みにしてはしばらく良くならなかったので、当時のトレーナーさんに相談したところ、病院の受診を進めてくれました。病院に行って色々な検査を受けた結果、PTEと診断されました。3か月間、抗凝固薬を飲んで治療をした後に競技復帰したんですけど、その年(2018年)の年末にもう一度発症してしまいました。