ちなみに煮出し式とは、鍋に水とコーヒー粉を入れて沸騰させて抽出し、その後、粉が底に沈むのを待ってから、上澄みだけを注いで飲むスタイルのことです。電源のない場所でも手軽に淹れられるため、特にキャンプやアウトドアで親しまれています。
煮出し式を日常的に用いる人はほとんどいないでしょうが、金属フィルターで日常的にそのコーヒーを飲んでいるとどうなるのでしょうか――次章ではその影響を見ていきましょう。
1日3杯×週5日で悪玉コレステロールが約1.5倍に!?
では、金属フィルターを使っていると具体的にどれくらいの影響があるのでしょうか?
研究チームは、スウェーデンの医療職に従事する人が「1日3杯、週5日、職場でマシンコーヒーを飲む」シナリオを想定して試算を行いました。
その結果は衝撃的です。
この程度の摂取でも、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が0.58 mmol/L上昇する可能性があるとのこと。
この変化は、毎回1杯のコーヒーに60mlの生クリーム(脂肪40%)を入れながら飲んでいるのと同じくらいのインパクトだといいます。

さらに、動脈硬化性心疾患リスクは5年間で13%、40年間(職業人生)では36%も増加することも示されました。
1杯飲むだけならさしたる問題でもありませんが、毎日の習慣として続けた場合、金属フィルターでコーヒーを飲むことの影響は大きく、知らぬ間に血管をむしばんでいく可能性があるのです。
職場で使用されているコーヒーマシンが金属フィルター式である場合、個人で抽出方法を変えることは難しいかもしれません。
ですが、自宅で飲むコーヒーについては、利用機会が多い人ほど紙フィルター式に切り替えた方が懸命かもしれません
最近は紙フィルターでも香りを逃がしにくい設計のものや、環境に配慮した無漂白のフィルターも多く登場しています。
いずれ金属フィルターでもこの問題を解決する方法が登場するかもしれませんが、現在のところそれは見つかっていません。そのため職場ではコーヒーを控えるくらいしか対策がないかもしれません。
その一杯が未来を変える
