今は言論の自由がはるかに抑圧されている。スターリンが生きていた1940年代、50年代のようだ。
ソ連邦共産党の指導者・政治家(1878年ー1953年)。ロシア革命(1917年)後、1922年に共産党書記長に。1924年のレーニンの死後、強大な権力機構を構築して独裁体制を敷いた。1936年新憲法を制定し、反対派・批判派の大粛清を行った。第2次大戦では米英などの連合国側に入り、対ドイツ戦を勝利に導いた。戦後は東欧諸国を共産主義圏として築き上げた。
「一般市民も警戒感を持って生活」
会場からの質問:ロシアの状況を変えることはできると思うか。
ソルダトフ氏:難しい。多くの人がロシアを去った。私自身は2020年に出たし、友人の多くも2021年や2022年にロシアを出た。今は活動家やジャーナリストだけではなく、ほかの市民も警戒感を持って生活しなければならなくなっている。
私はロシアのパスポートを持っているが、更新するためにはロシア大使館に行かなければならない(注:そうすれば、帰国せざるを得なくなることを示唆)。ロシアからの亡命者たちは同じような悩みを抱える。
リヒテロヴァ氏:ロシア側はさまざまな妨害工作をしている。バルト海の海底にあるケーブル切断もその一例だろう。西側のメディアは何が起きているかを公にしていくべきだ。
「野党勢力は喧嘩ばかりしている」が・・
会場からの質問:ウクライナ出身の調査報道ジャーナリストだ。プーチン大統領は反体制運動家を殺害しないでおくようだ。そんな中、野党勢力は互いに口喧嘩をしているように見える。ロシア政権に抵抗するという大きな目標の下で一つになるのではなく、互いに内輪もめばかりしている。この点について、どう考えるか。
ソルダトフ氏:プーチンが活動家を殺害しないというのは本当ではない。たくさんの活動家、ジャーナリストらが殺害されてきた。アンナ・ポリトコフスカヤ氏(プーチン批判をしていたジャーナリスト、2006年、モスクワで射殺された)もその一人だ。ナワリヌイ氏もそうだ。衝撃は続いている。