アンドレイ・ソルダトフ氏:これからもウクライナ戦争は続くのではないかと思っている。今もし停戦になっても、数年後には再開するだろう。その理由を説明したい。

まず、ロシアのプーチン大統領は西側が自分たちに脅威をもたらすというパラノイアに陥っている。彼は21世紀最大の大災難はソ連の崩壊だと思っている。ロシアと西側の歴史を見れば、旧東欧諸国が西側化している。プーチン氏がパラノイアになっても無理はない。

ロシアの情報機関はこの戦争を対ウクライナの戦争とは思っていない。西側全体との戦争だと思っている、そういう前提でフル稼働している。

「敵」は国内にだけいるのではなく、海外にもいると見ている。私が調べたところによれば、世界の44カ国に向けてサイバーなど様々な攻撃をかけており、ロシアはこれを誇りに思っている。暗殺が起きれば、ウクライナの情報機関のせいにしようと思っている。状況は暗いと思う。情報機関の内部から変えるしかない。

トランプ政権がプーチン氏とどのような交渉をしようと、ウクライナ戦争は続いていくだろう。

ロシア側は西側諸国に対し100年もの戦争が続いていると見ている。第一幕は第2次大戦の終わりまでで、ロシアは戦勝国の1つとなった。第二幕は冷戦時代だ。KGB(ソ連国家保安委員会)はばらばらにされてしまった。今は第三幕と位置付けている。

ロシア・プーチン大統領とは

1952年生まれのロシアの政治家。ロシア連邦大統領(2000-2008年と2012年から現在)。1999年から2000年まで及び2008年から2012年までは首相。ソ連の情報機関・秘密警察「ソ連国家保安委員会(KGB)」に長年勤務。最終階級は中佐。1991年、KGBへの辞表が受理された。1998年、KGBを引き継いだ組織の1つである「連邦保安庁(FSB)長官に。

ソ連国家保安委員会(KGB)とは

1954年から1991年12月まで存在したソ連の情報機関・秘密警察。ソ連崩壊後は解体され、新たに複数の組織が設置された。

チェコスロバキアの極秘資料