2021年1月に帰国したが、モスクワ郊外のシェレメチェヴォ空港で警察に拘束され、収監中の2022年3月詐欺や法廷侮辱の罪で禁錮9年の判決を受けた。同年8月、新たに罪が追加され、禁錮19年の判決を受けてモスクワ東方から極寒のシベリア北部の刑務所に移送された。2024年2月16日、獄死。享年47歳。

BBCのサラ・レインズフォードBBC東欧特派員は、「どんなに危険が高くても、自分はロシアにいなくてはならない。それが、ナワリヌイ氏の思いだった。しかし、とんでもなく危険なことだった」と書いている(2024年2月16日付記事)。

ロシアの弁護士、政治活動家、ロシア民族主義者。ここ10年ほどのロシアで、最も影響力のある反政権派の指導者。「過激派組織の創設」などの罪で禁錮19年の刑を言い渡され、北極圏シベリア地方の刑務所で服役中だった。

左からリヒテロヴァ氏、ソルダトフ氏、スウィニー氏、司会のホッジ氏(撮影筆者)

「ジョークを連発する人だった」

ジョン・スウィニー氏:2018年、ナワリヌイ氏に初めて会ったが、ジョークばかり言っている、面白い人だった。

2020年8月に毒殺未遂事件があって、ドイツで治療を受けていた。ロシアに戻れば再度毒殺されるかもしれないのに、ロシアに戻った。

ナワリヌイ氏の死因を調べる報告書の中で、当初は彼が吐いたことが記されていたが、後にこの部分が消されていた。証拠が消されていたのだ。

今年2月、トランプ米大統領はロシアのプーチン大統領と電話で話し、ウクライナや欧州指導者を交えずにウクライナ戦争を終結させるための交渉をしている。トランプ氏はプーチン大統領に取り込まれてしまった。

司会ホッジ氏:死亡から1年となった16日、ナワリヌイ氏が埋葬されたモスクワ市内の墓地には、多くの人が集まって死を追悼した。まだ希望はあると思った。今はロシアの外に住むソルダトフ氏はロシアの将来をどう見るか。

「ウクライナ戦争はこれからも続く」