しかし、いくら農家や米穀業者が統計の誤りを指摘しても、一切の非を認めようとしない“無謬性”体制の農水省に、自己改革はもはや期待できない。いまこそ、志ある稲作農家と米業者が連携し、科学的で透明性のある作況指数を自ら構築すべき時である。自ら資金を拠出し、収穫量予測システムを整備し、不足時や過剰時には責任ある説明を行う。生産者が主導してコメの高騰危機を克服し、信頼回復を果たす以外に道はない。

最終的に、すべての責任は農水省ではなく、コメの供給者たる稲作農家自身に帰結する。コメの「量・質・価格」、そしてその将来に対して責任を負い、国民から広く信頼される存在となることが求められている。高騰危機を本当に解決するには、農家自身が主導してコメの安定供給体制を築き、供給責任を全うするしかない。もしも国民から信頼を失えば、日本の米産業に未来はない。

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