他、【人々は記事以前に炎上と認識していたか?】についても、同様の期間において【うどん 炎上】【赤いきつね 炎上】【マルちゃん 炎上】【東洋水産 炎上】などで検索したら600を超えるものがヒットします。「炎上」という単語を使ってない人も炎上と認識してる人は居ることを考えると、どうなんでしょうか?

私はこの期間、投稿では触れてませんでしたが、「騒がれているな」という認識は持っていました。

「メディア記事でより拡散」は事実と思われるが寄与度が小さく典型例ではない

「Yahoo記事によって炎上しているという認識がさらに大きく広まった」については、いちおうは事実として扱って良いと思われます。(上掲はYahooリアルタイム検索。7日スパン表示でのポスト数は、1時間当たりの言及数表示)。

あくまで「赤いきつね 炎上」というキーワードを使った投稿に限りますが、記事による拡散数の増加は6倍程度で、元々の騒動が広がっている途中だったことを考えると、記事による拡散への寄与度は、いわゆる非実在型ネット炎上の典型事案とすると、かなり低いと言わざるを得ません。

少し事案の性質が異なるために単純に数値を比較できませんが、鳥海教授も「非実在型炎上」の典型例として扱っている「東京脱出タグ」(「#東京脱出」のこと)の朝日新聞記事の事例では記事発出前までの言及数とその後1日の言及数の差は600倍だったことと比較すると、赤いきつねCMの件を「非実在型炎上」という同じ括りとして扱うのは奇妙な感じがします。

【デマ注意】朝日新聞による「東京脱出」トレンドの捏造が発覚 – 事実を整える

性質が近い事案としては、2024年12月に『丸亀製麺』のCMに関して『「“すすり”シーンがヌーハラ」と炎上』という記事がありましたが、批判投稿が数件、批判投稿のPV数も1000以下というケースで、まさに「メディアによって炎上があるかのように見せかけられた」「非実在型炎上」の典型例と言えるでしょう。