こんにちは。
今日は先週お届けした第75回勉強会『マグニフィセント7は化けもの屋敷 凝集篇』のユーチューブ映像資料について、どうしても話すだけでは語りきれないことを補足して、ブログ版というかたちでお届けします。
まず最初に、どうして私がアメリカ株市場で現在膨張中のバブルを「第2次ハイテクバブル」と呼ばずに、時価総額集中バブルと呼ぶことにこだわっているのかというところから話を進めていきたいと思います。

Meta マーク・ザッカーバーグ氏 テスラ イーロン・マスク氏 apple ティム・クック氏 NVIDIAジェン・スン・フアン氏(Wikipediaより)
なぜ時価総額集中バブルと呼ぶべきなのか?
まず確認しておきたいことは、だいたいにおいて株式市場でバブルが起きるときにはほぼ例外なく、特定の人気銘柄や人気セクターに買いが集中して、そうしたホットな部分に市場全体の時価総額が吸い寄せられていったという事実です。
ですが、今回のバブルは過去に類例を見ないほど時価総額の巨大な銘柄に買いが集中していて、中堅以下の企業群は見放されたままという状態が続いていることです。次の2段組グラフの上段をご覧ください。
米株市場が直近で底を打った2022年10月から2024年末までの丸2年強でS&P500株価指数組み入れ銘柄全体の時価総額増加分のうち、トップ10銘柄、その次の10銘柄、そして残る480銘柄の貢献度を図示したグラフです。
トップ10銘柄の貢献度は59%、全500銘柄中の10銘柄つまり2%で59%の貢献をしているわけですから、この10銘柄の1銘柄当たり貢献度は29.5%、全銘柄銘柄平均の29.5倍の貢献をしていたことになります。
その次の10銘柄、時価総額で11~20位に当たる銘柄群の貢献度は11%でした。1銘柄当たり2.2%、全銘柄平均の2.2倍の貢献でした。
残る480銘柄、すなわち全銘柄の96%はたった30%しかS&P500全体の時価総額増加に寄与していません。この480銘柄の1銘柄当たり貢献度は平均値の0.31倍にすぎませんでした。