東野篤子(41:50頃から) 「24時間で解決できるはずがないっていうですね、そういったツッコミがなされていたんですけど、もしこれが『6か月、できればそれよりだいぶ前』っていう風に〔トランプが〕言い出したんでしたら、どれだけこの問題を解決することが難しいかということが遅まきながらわかってきたんだろうと思うんですよね。 やっぱりそれはトランプさんに対するインプット、『これはこういう状況にあって、したがって24時間っていうのは非現実的ですよ』とか『こういう解決法しかないですよ』ってこと、一生懸命叩き込んでいかないといけないですし、叩き込み甲斐はあるんだろうと思うんですよね。 (中 略) だから変えていくっていう、トランプをいかに変えていくかっていうことをもう少し意識した方がいいのかなと思うんです」
強調は引用者
なんでこんな上から目線なのかは不明だが、和平の仲介に当たって最大の交渉力を持つ国を、自分にとって都合よく改心させられるくらい、日本人のセンモンカ・パワーはすごいと思い込んでいるらしいことはよくわかる。
こうしたご都合主義には、先例がある。いまから80年前、太平洋戦争で敗色が濃くなる日本の政府と軍の一部が、日ソ中立条約を結んでいたソ連に「有利な講和の仲介」を期待していたことは、よく知られる。
そうした現実逃避がどれほど妄想の域に達していたかを、実証史家の伊藤隆が著書に書いている。前回ご紹介したとおり、ハンガリー事件を機に徹底した反ソ・反共に転向したあの人が、である。