ひと昔前まで、サポーターの暴走といえば浦和レッズだった。しかし、2023年9月2日に開催された天皇杯ラウンド16の名古屋グランパス戦(CSアセット港サッカー場/0-3)の試合後に起こした乱入事件によって、サポーターへの処分のみならず、浦和が翌年の天皇杯出場権を剥奪されるという厳罰に処されたことでさすがに懲りたのか、その後は問題を起こしていない。

そもそも、横浜FCと浦和ではファン・サポーターの数、クラブの規模や歴史、獲得したタイトルに至るまで比較対象になりようもないほどの差がある。浦和サポーターも比べられること自体、不快に感じることだろう。

横浜FCの親会社は、外食産業を主とする小野寺グループだ。人一倍「カスタマーハラスメント」に気を使わなければならない会社の子会社が、カスタマーであるサポーターのやりたい放題を許している状態を良しとしているはずはなく、撤退する可能性も生まれてくる。仮にそれが現実となれば、メインスポンサーを失った横浜FCには、今度こそ本当に「消滅」の道が待ち受けているだろう。

ただでさえ神奈川県にはJリーグクラブが多すぎると言われており、問題行動を繰り返すクラブが1つ消えたとしても、Jリーグ全体の勢力図が大きく変わることはないだろう。Jリーグが「世界一安全なスタジアム」を目指している中で、その方針に逆行する存在は、むしろJリーグ全体の発展を妨げる可能性があるのではないだろうか。