■「生きる緊急地震速報」で助かった

(画像=画像は「stuff」より引用,『TOCANA』より 引用)
次は2021年3月4日22時27分(日本時間)にニュージーランド北島沖で発生したM7.3の地震の直前に前兆を察知した犬の例だ。ニュージーランド北島の北東端にあるヒックスベイと南東のテアラロアの中間あたりに住むグレイム・サマーズビー氏は、地震が起きた現地時間3月5日2時27分は深い眠りについていたという。その時、ジャック・ラッセル・テリア犬のモンティが、真っ先に地震の前兆を察知して吠え、飼い主を起こした。その数分後に激しい揺れに襲われたことから、まさにモンティが警告していたのだと悟ったという。

(画像=画像は「USGS」より(提供=百瀬直也),『TOCANA』より 引用)
自宅から震源までは約300kmほど離れており、これは日本でいうとだいたい東京―名古屋間の距離にあたるが、筆者の経験ではM7クラスの地震では、かなりの距離があっても前兆現象は起き得ると考えている。ニュージーランドには日本の緊急地震速報のようなシステムはないが、モンティのように地震前兆を察知してくれる犬は、まさに「生きる緊急地震速報」と言えるだろう。