古代文字の解読は新時代に突入したのかもしれない――。

 機械学習が歴史研究を大きく変えつつある。これまで何世紀にもわたり、楔形文字(くさびがたもじ)の解読は専門家による手作業に頼ってきた。解読には膨大な時間と専門知識が必要とされ、一つの粘土板を読み解くのに何年もかかることもあった。しかし、人工知能(AI)の登場によって、このプロセスが劇的に効率化されようとしている。

AIが楔形文字を解読する時代へ

 コーネル大学とテルアビブ大学の研究者が開発したAIシステム「ProtoSnap」は、楔形文字の識別と再構築を高い精度で行うことができるという。地域や時代によって異なる書体にも対応し、文字を「パズルのピース」のように適切な形に当てはめる技術を備えている。

 この技術により、古代メソポタミアの経済や社会の歴史を記した粘土板の解読が進みつつある。しかし、これはまだ始まりにすぎない。