(※相関係数は研究によって異なる結果が得られますので上記の数値は一般的に言われる値になっています)
多くの人々にとってもテレビ視聴時間と肥満度などは「無関係ではないけど、例外も多いよなぁ」という印象があるでしょう。
相関係数0.7~0.9の場合「強い相関」
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上の図では左から相関係数0.7、0.8、0.9を示しています。
この段階に至ると、ビジュアル的にも明白な傾向が現れ、偶然とはとても言えない段階に到達します。
また一般的な評価も0.7を境に「中程度の相関」から「強い相関」へと変化します。
実際、このレベルの相関係数になると、現実世界でも重要な決定に用いられることがあります。
たとえば「テストの点数」と「成績」では相関係数が0.7以上になることが報告されています。
そのため1~2回しか行われない入試テストの点数を、受験生の成績全体を現わす指標として合否判定を行う正当性が出てくるのです。
一方で、相関係数0.8の段階でもまだ、若干のバラツキが存在していることがわかります。
「テストでは能力が計れない」とする意見があるのも、相関係数0.8に至ってまだ回収しきれていないケースが多数、存在することが関連しているのでしょう。
一般に高い相関と言われているものには、気温とアイスクリームの売り上げ(0.8以上)、肥満と2型糖尿病リスク(0.7以上)、遺伝的類似性と身体的特徴(0.7以上)、気温とエアコンの使用量(0.7以上)などが知られています。
私たちが経験的に「当然だろう」と思うものの多くが相関係数0.7以上という数値と言えるでしょう。
統計研究などでは、これまで知られていなかったものに相関係数0.7以上の強い相関があることがわかると、しばしば大発見と見なされることがあります。
逆相関の場合
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