たとえるならば、今日の朝ごはんのメニューの種類数とここ100年の間で観察された超新星爆発の頻度との関連性などが当てはまるでしょう。
自分の朝ごはんが超新星爆発に関連している人がいないかぎり、ポイントの集団に傾きがうまれることはありません。
相関係数1の場合
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一方、相関係数が1のグラフは全てのポイントが直線状に整列しており、「横軸の値が○○ならば縦軸の値は絶対に✕✕になる」という完璧な比例が成立していることがわかります。
ただ現実問題として、2つの現象が完璧に相関することはなく、現実世界で相関係数が「1」に達する事例はほぼ存在しないと考えられます。
(※相関係数が1の場合、例外が全く存在しないことを示しているからです)
特にさまざまな要因が関係する社会学や心理学の分野において、相関係数が0.9以上になることは極めて稀となっています。
「絶対は存在しない」という言葉も、現実世界で相関係数1の現象がないことから言われているのでしょう。
ここまでは、誰もが納得する内容だと思います。
ビジュアル的にも団子と直線という明確な差が見て取れるからです。
では弱い相関に該当する、相関係数「0.1」や「0.2」はどうでしょうか?
相関係数0.1~0.9の視覚的理解
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相関係数0.1~0.3の場合「弱い相関」
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上の図は左から相関係数0.1、0.2、0.3のグラフの様子を視覚的に表示しています。
相関係数0のグラフと比べて、ポイント全体の分布に少し変化が現れているのがわかります。
しかしこの程度の変化は、ほとんど0の場合と見分けがつかないと言っていいでしょう。
そのため関係性を調べる統計研究においては一般に、相関係数が0.1~0.3の場合には、ほとんど相関関係がないか弱い相関と判断されます。