顔の老け具合は人によって異なります。

年齢の割にとても若く見える人もいれば、逆に若いのにかなり老けて見える人もいます。

こうした個人ごとに老け具合が異なる要因は、遺伝的なものから紫外線との関係などさまざまですが、ストレスの影響も無視できません。

ではどのストレスが最も人の見た目を老けさせてしまうのでしょうか

ベルギーのルーヴァン・カトリック大学のステファン・アグリゴロエイ氏(Stefan Agrigoraei)らの研究チームは、25-75歳の男女302名を対象に、1995年と2005年時の顔写真を撮影し、ストレスの種類が見た目の老け具合にどう影響を与えるかを調査しています。

実験の結果、お金がないなどの金銭的なストレスを感じている人ほど、見た目が老化しやすく、周りから老けて見られる傾向が高いことが確認されました。

研究チームは「周りから実年齢よりも老けて見られることは、その個人の行動やライフスタイルさえも変え、心身における健康維持にマイナスの影響が出る可能性がある」と述べています。

研究の詳細は、学術誌「Research on Age」にて2016年7月14日に掲載されました。

目次

  • 「自分のことを何歳ぐらいの年齢だと思いますか?」
  • 見た目の老化を招くのは「お金のストレス」だった

「自分のことを何歳ぐらいの年齢だと思いますか?」

この世に存在する生物は、時間を重ねるにつれ、身体的・認知的な能力が低下し、死に至ります。

すべての生物が「死」から逃れられないように「老い」からも逃れることはできません

聴覚・視力の低下、顔のシミやシワ、白髪が目立つようになるなど、年齢を重ねると体中に老化の影響が表れます。

特に老化による見た目の変化は、その人物の魅力度や見た目の健康さを低下させ、自尊心や主観年齢に悪影響を与えます。

主観年齢とは、実際の年齢とは別に主観的に自分は何歳ぐらいの年齢だと思うかという感覚のことです。