しかしながら、ホームゲームは清瀬内山運動公園やAGFフィールド、味の素フィールド西が丘などを転々としている現状で、スタジアム建設計画もないことから、現状ではクラブとしての基礎を築いている段階といっていいだろう。


渡邉千真(松本山雅所属時)写真:Getty Images

SHIBUYA CITY FC(関東リーグ2部)

SHIBUYA CITY FC(渋谷シティFC)は、2014年、スポーツコンテンツプロデュース会社の株式会社dscマーケッターである山内一樹氏が代表を務め、SNSで出資者を募り、トークン(暗号資産)を活用した資金調達を実施する異色のクラブ。

創立当初は「TOKYO CITY FC」という名称で、2015シーズンから東京都4部9ブロック(世田谷区など)からスタートし、翌2015年東京都リーグに加盟。4部から年々カテゴリーを上げ、2019年に2部に昇格すると同時に運営会社、株式会社PLAYNEWを創業。株式会社サイバーエージェント出身の実業家である小泉翔氏が代表取締役CEOに就任し、元日本代表DF阿部翔平をクラブ史上初のプロ契約で獲得した。

「渋谷からJリーグを目指す」と宣言し、2021年にクラブ名を現在の名称に変更。渋谷区に本社を置く東急や伊藤園など220社を超える企業とスポンサー契約を締結し、翌2022年には元日本代表MF戸田和幸氏をテクニカルダイレクター(TD)兼コーチに招聘(戸田氏のSC相模原監督就任により1シーズンのみで退任)、2023年には現在JFA Proライセンスを受講している元U-21日本代表DF増嶋竜也氏を監督に招聘。昨2024シーズン、東京都1部リーグで2位に食い込み、今2025シーズンは関東リーグ2部で戦うことが決まっている。

元松本山雅FCのFW渡邉千真、元柏レイソルのMF三原雅俊といった元Jリーガーを積極的に獲得し、クラブ立ち上げから10年ほどで急成長を見せている。