問題があるとすれば、昨2024年のJ3ライセンス取得に関する炎上騒ぎだろう。ホームスタジアムを定めず、建設計画も示されないまま、「東京23区というホームタウンの特性に鑑み」という理由で特例扱いされたのだ。これに対しては、同じく東京からJ入りを目指す他クラブのみならず、スタジアム基準を満たそうと奔走している地方クラブからも異論が上がった。
現在クリアソン新宿は、年2回、国立競技場でホーム戦を行っているが、なし崩し的に国立をホームスタジアムにしようとしているのではないかという疑念を抱かれているようだ。仮にJ3昇格を果たし国立をホームと定めるようなことがあれば、東京をホームとする他クラブ、特にFC東京、東京ヴェルディと摩擦を起こすことは必至だろう。
実力をつけ1つでも順位を上げることはもちろんだが、いつ昇格できてもいいようにスタジアム問題を決着させることが求められている。

南葛SC(関東サッカーリーグ1部)
葛飾区をホームタウンとし、サッカー漫画の不朽の名作『キャプテン翼』の主人公(大空翼)が所属するクラブと同じ名を冠したことで、全国的にその名を知られる南葛SC。オーナーは同作の著者、高橋陽一氏だ。
そのルーツは1983年、葛飾区立常盤中学校サッカー部OBを中心に結成された「常盤クラブ」であり、幾度かの改称を経て、現名称となっている。
2022シーズンから関東サッカーリーグ1部に昇格すると同時に、代表歴がある選手を次々と獲得するビッグネーム戦略を敢行。MF今野泰幸、MF稲本潤一(2024年引退)、FW関口訓充(現COEDO KAWAGOE FC)、DF伊野波雅彦(2022年引退)を加入させ話題を読んだ。現在の監督兼テクニカルダイレクターは川崎フロンターレ(2012-2016)や名古屋グランパス(2017-2019)でも指揮を執った風間八宏氏(セレッソ大阪アカデミー技術委員長と兼任)だ。