普段ジムでトレッドミルやエアロバイクなどの有酸素マシンを使っていて、上半身をほとんど鍛えていない方に、上半身を効率的に鍛える選択肢として注目していただきたいのがベンチプレスです。
ベンチプレスは、胸、肩、腕の筋肉を同時に鍛えることができると言われています。
この情報は、パーソナルトレーナーや筋トレ愛好家など、筋トレ界隈では常識レベルのものですが、意外にもベンチプレスを行った際にどの筋肉がどれくらい大きくなるのかについて、具体的なデータは不足しています。
今回、米・メリーランド大学(University of Maryland)のランザ助教らの研究グループは、男性を対象として、10週間にわたり週3回ベンチプレスのみを行わせることで、ベンチプレスをした際の筋肉の成長度合いを詳しく調べました。
その結果、ベンチプレスを行うことで、胸の筋肉(大胸筋、小胸筋)、肩の筋肉(三角筋前部)、腕の筋肉(上腕三頭筋)が大きくなることが、MRI画像によって確認されました。
肩と肘の関節が動くベンチプレスのように、複数の関節が動く筋トレ種目をコンパウンド種目と呼びますが、今回の結果は、1種目で複数の筋肉の成長が期待できるコンパウンド種目の有用性を示しています。
コンパウンド種目を積極的に活用することで、筋トレ愛好者はもちろん、有酸素運動をメインにしたい方や短時間でサクッと運動をしたい方も、筋肉量を増やし、健康度を高めることができます。
この研究成果は、『Journal of Bodywork and Movement Therapies』に7月21日付けで発表されました。
目次
- ベンチプレスとは?
- ベンチプレスだけで胸、肩、腕の筋肉が大きくなる
ベンチプレスとは?
ベンチプレスは、上半身の筋トレの中でも代表的な種目です。
普段、ジムでトレッドミルやエアロバイクなどの有酸素マシンしか使わない人でも、ベンチプレスをする台を見たことがある人は多いことでしょう。