思えば現在、京都サンガのGM(ゼネラルマネジャー)を務める大熊清元GM(2019-2023)時代に獲得した選手も数少なくなり、2024年からGMに就任した反町康治氏の下での獲得戦略が実を結びつつある。

昨季加入したドウグラス・タンキに加え、カピシャーバもマテウス・ブエノもアフメド・アフメドフも“当たり”の匂いがする。大熊氏が無能だったとまでは言わないが、J2に所属しながらもJ1クラブに入ってもトップ10に入る約20億円を超える人件費に見合うチーム編成ができなかったことは事実だ。いかにGMという職務が重要なのかが分かる。


アルビレックス新潟 写真:Getty Images

試金石となる新潟戦で快勝なれば

次戦はIAIスタジアム日本平でのホーム開幕戦(2月22日)、相手は地元で練習できないというハンデを背負いながらも、開幕戦の横浜F・マリノス相手にアウェイ(日産スタジアム)で勝ち点1をもぎ取ったアルビレックス新潟だ(2月15日1-1)。前評判は決して高くなかった新潟だが、横浜FM戦では相手の3倍となる15本のシュート数を記録。受け身に回れば必ず痛い目に遭う気が抜けない相手だ。

最高の形で開幕した清水だが、J2時代には他クラブから“難攻不落”とも呼ばれたホーム戦を落とすようなことがあれば、せっかくの上げ潮ムードは消え失せてしまう。試金石となる新潟戦で快勝すれば、一気に勢いに乗る可能性を秘めている。

開幕前は決して評価が高くなく、降格候補にも数えられていた清水。開幕戦のような球際の強さを維持すれば、J1序盤戦を大いに賑わせるポテンシャルを秘めている。そう予感させる一戦だった。